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近畿地方発明表彰 特別賞 文部科学大臣賞を受賞しました

2023年12月13日
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター

国立国際医療研究センター(NCGM) 研究所 ゲノム医科学プロジェクト 溝上 雅史 プロジェクト長、及び愛知医科大学内科学講座 肝胆膵内科学 伊藤 清顕 教授(発明創出時は肝炎・免疫研究センター 肝疾患先進医療研究室長としてNCGMに在籍)は、このたび公益社団法人発明協会が主催する近畿地方発明表彰において、優秀な発明等を完成し、その実施効果が高く、地域産業の向上に寄与していると認められる発明者等を対象とした特別賞である文部科学大臣賞を受賞いたしました。

また併せて、当該発明の開発と実用化の支援に尽力したことに対し、NCGMの國土理事長が実施功績賞を受賞いたしました。

当該受賞に係る表彰式「近畿地方発明表彰式(発明協会主催)」が、2023年11月14日(火)に神戸ポートピアホテルで開催され、共同で受賞した国立研究開発法人産業技術総合研究所、公立大学法人名古屋市立大学及びシスメックス株式会社に所属する発明者、及び各機関の代表者が出席し、受賞の栄に浴しました。

なお地方発明表彰は、各地方における発明の奨励・育成を図り、科学技術の向上と地域産業の振興に 寄与することを目的として、実施されている優れた発明やデザインを生み出した技術者・研究開発者を顕彰するもので大正10年より続く歴史ある表彰です。

※詳細は、公益社団法人発明協会より発表されておりますリリースをご覧ください。

※公益社団法人発明協会のHPはこちら

  • 受賞名
    特別賞 文部科学大臣賞
  • 発明の名称
    新規な肝線維化検査方法(特許第5031928号)
  • 発明内容
    本発明は、血液検査によって肝臓の線維化(肝線維化)の進行度を把握する肝線維化検査方法です。
    本発明では、肝線維化の進行により、血液中のタンパク質M2BP上の糖鎖が微小に構造変化した糖鎖修飾異性体が増加していることを見出し、この変化した糖鎖と特異的に結合するWFAレクチンを用いることで、肝線維化の進行度を把握します。
    肝線維化検査の標準法では、腹部に生検針を刺し肝臓の一部を採取する手術を伴う検査のため、強い侵襲性、高額な検査費用等の課題がありましたが、本発明により、侵襲性が低く、簡便で安価な血液検査によって肝線維化の進行度を把握できます。このため、自覚症状のある患者だけでなく、自覚症状のない幅広い受診者にも展開することができ、肝硬変や肝がんの早期治療が容易となるので、医療費の削減に繋がることが期待されます。
表彰式

下段左から4人目が溝上 雅史 プロジェクト長、上段左から3人目が伊藤 清顕 教授
上段左から2人目が國土理事長代理で出席された杉浦 亙 臨床研究センター長