メタボリックシンドローム情報
日本人の死因の第一位は癌ですが、心臓病と脳卒中を合わせると日本人の死因の約3割を占めるといわれます。動脈硬化の進展に起こって起こる障害のなかでも特に心筋梗塞は脳梗塞と比べて若年で発症し、働き盛りの世代も無縁ではありません。最悪の場合死亡することがありますし、助かっても心臓の機能低下が著しい場合生活活動を制限される場合があります。少子高齢化といわれるなか、働き盛りの方の命が失われることは、本人・家族はもちろん社会にとっても大きな損失といえます。
動脈硬化は血管の老化現象ともいえますが、危険因子を持っていると年齢不相応に進行し、結果として若くして重大な疾患にかかる可能性が高くなります。代表的な危険因子とは
@ 喫煙
A
高コレステロール血症
B 高血圧
C 糖尿病
です。
喫煙は生活習慣の中でも動脈硬化だけでなく癌の危険因子でもあり、禁煙を勧める活動が国をあげて行われています。また、高コレステロール血症(いわゆる悪玉コレステロールの血中濃度が高い状態)については、食事療法や運動療法だけでなく強力な薬物療法が登場し治療方法がほぼ確立しました。しかしながら、日本と比べて心筋梗塞の多い欧米において、禁煙や高コレステロール血症の管理だけではなかなか一次予防が進まないという現状があり、1990年前後から複数の異常を同時に持ち合わせると動脈硬化の危険が著しく高まるということからSyndrome X、あるいはDeadly quartet
(死の四重奏)といった概念が提唱されました。同時期に日本では松澤らによって内臓脂肪症候群という概念が提唱されました。これらの間には共通の特徴があり、A)高血圧 B)高トリグリセリド血症もしくは低HDLコレステロール血症 C)耐糖能異常 D)肥満 といった要素からなっています。
| 提唱者 |
Kaplan |
Reaven |
DeFronzo |
松澤 |
| 症候群名 |
死の四重奏 |
Syndrome X |
インスリン抵抗性
症候群 |
内臓脂肪症候群 |
| 肥満の型 |
上半身肥満 |
|
肥満 |
内臓脂肪蓄積 |
| 脂質代謝因子 |
高中性脂肪血症 |
VLDL-TG上昇
HDL-C低下 |
脂質代謝異常 |
低HDL−C血症 |
| 血糖値 |
耐糖能異常 |
インスリン抵抗性
高インスリン血症
耐糖能異常 |
2型糖尿病 |
耐糖能異常 |
| 血圧 |
高血圧 |
高血圧 |
高血圧 |
高血圧 |
表1 これまで提唱されてきたリスク重積症候群
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