糖尿病・代謝症候群診療部



平成14年度の“糖尿病実態調査”によると、「糖尿病が強く疑われる人」は約740万人、「糖尿病の可能性を否定できない人」を含めると約1,620万人、すなわち成人の6人に1人が糖尿病かその予備群であると推計されています。糖尿病を中心とする代謝性疾患はわが国の医療における重要な課題であり、例えば、新規に人工透析を導入される患者さんの40%以上(年間約15,000人)が糖尿病腎症の悪化によっておきており、これは透析導入原因疾患の第一位となっています。さらに、心筋梗塞患者の優に半数以上が糖尿病やメタボリックシンドロームを有すると考えられ、また、同じく高頻度に合併する脳卒中は生活の質(quality of life)を大きく損ないます。進行した糖尿病にしばしばみられるこのような合併症は死亡にも直結するものであり、のみならず、動脈硬化症による下肢切断(年間3,000人以上)や糖尿病網膜症による失明(年間約600人、成人の失明原因の約20%で原因疾患として第2位)も、同様に喫緊の課題です。
このような状況に鑑み、2007年10月1日より当センターの改組によって、糖尿病・代謝・内分泌疾患を扱う専門診療部門として「糖尿病・代謝症候群診療部」が組織されました。
当部は、糖尿病、代謝疾患、内分泌疾患とそれらの合併症、とくに糖尿病性合併症の内科的管理について、専門的かつ全身的な医療を、より広範に、より深く、かつより身近にご提供するとともに、従来にも増して医療連携を推進してまいります。
また、国や地域の糖尿病・代謝疾患対策に資するべく、情報発信、研修、臨床研究などを通じて、わが国の糖尿病等の生活習慣病対策支援において国立国際医療センターに期待される役割を、地方自治体や国の諸機関などと協力しつつ担ってまいります。当部スタッフはこれらを遂行するとともに、今後とも全力で先進的かつ総合的な医療に当たってまいります。
今後とも当部を何卒よろしくお願い申し上げます。



糖尿病・代謝症候群診療部長 野田 光彦




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