独立行政法 人国立国際医療研究センター病院
  


メタボリックシンドローム情報


リスクの重なりと冠動脈疾患リスク

実際に厚生労働省の研究において、喫煙や高コレステロール血症とは独立して、これらの要素を複数持ち合わせる働き盛りの人が心筋梗塞や狭心症を発症する危険が著しく高くなるということが示されました(図)。肥満すなわち体に余計に脂肪が蓄積した状態、血糖値の高い状態、中性脂肪(トリグリセリド)の高い状態といった、いわゆる人体の代謝という働きに関わる異常が複合したといえるこの状態を「メタボリックシンドローム」(代謝=メタボリズム 症候群=シンドローム)と呼ぶことになったわけです。特に松澤らの提唱した内臓脂肪症候群という概念は、単なる肥満ではなくどこに余計な脂肪が蓄積すると危険が高くなるのかに早くから注目したものといえます。



図1 危険因子の重積数と冠動脈疾患の相対リスク

危険因子:肥満・高血圧・高血糖・高脂血症

*平均年齢49.7歳の労働者のデータである

出典:Nakamura T et al. Jpn Circ J 2001; 65: 11-17

*危険因子が3個以上重なると急に冠動脈疾患リスクが上昇することが日本人のデータとして示されています。