1日平均の入院患者数は約70人、外来患者数は約150人。年間の検査件数は、上部消化管内視鏡検査8,000件、下部消化管内視鏡検査2,500件、内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査および治療(ERCP・ENBD・EPBDなど)200件、とくに吐下血に対する緊急内視鏡検査が年間100件以上、ラジオ波焼灼療法150件以上あるのが特徴的です。この他、内視鏡的胃瘻造設(年間50件)、消化管および胆道狭窄に対するステント留置術(年間30件)なども盛んに行っています。
★上部消化管疾患:ピロリ菌感染の有無を主体とした背景胃粘膜の違いを理解したうえでの診断(胃癌のハイリスク設定・病変に対する質的診断)、食道・胃腫瘍に対する種々の粘膜切除術(EMR)、および粘膜下層切開剥離術(ESD)(年間60件)、食道静脈瘤(硬化療法:EIS)結紮術:EVLなど(年間80例)や出血性潰瘍などの消化管出血に対する内視鏡止血術(クリップ、エタノール局注など年間150件)などの診療を行っています。内視鏡治療の補助としてアルゴンプラズマ発生装置を用いた焼灼療法・凝固療法を導入しています。
★下部消化管疾患:内視鏡的肉眼形態および粘膜表面の微細構造解析からの高度な診断と治療、HIV患者さんの大腸病変、クローン病および潰瘍性大腸炎の炎症性腸疾患の診断・治療、器質的異常を認めない過敏性大腸に対する精神的なサポートなどに力を入れています。EMRやESDを中心とした内視鏡治療は年間300件以上施行しております。
★慢性C型肝炎・B型肝炎:正木医長を中心として、 EBMを基本とした抗ウイルス療法(ラミブジン、インターフェロン+リバビリンなど)を積極的に行なっており、全国的な臨床研究や臨床治験も数多く導入しています。
★肝癌:局所療法、今村医長と柳瀬医長を中心としたラジオ波焼灼療法(年間150件)を基本として、肝動脈塞栓療法、抗癌剤動注療法、放射線療法なども交えた集学的治療(200例)により予後改善を図っています。
★胆・膵疾患:充実した救急医療を目指す当センターの特色を考慮して、急性胆嚢胆管炎に対しては早期の胆管胆嚢ドレナージ(PTCD・PTGBD・ENBD)を積極的に施行して迅速な寛解を図っています(年間の実績はPTCD・PTGBD:50例、ENBD:20例)。また、総胆管結石に対して十二指腸乳頭切開術・バルーン拡張術による結石除去術を内視鏡的に施行しています(年間50例)。胆嚢結石は腹腔鏡的胆嚢摘出術(外科)による治療が確立しているため、胆石症に対しての開腹手術が減少しています。
急性膵炎に対しては重症膵炎に対する動注療法を早期に施行することもあります。胆道系および膵腫瘍については新しいガイドラインに沿った治療方針を提示し、患者の同意のもとに診療方針を決定しています。
★悪性腫瘍に対する化学療法:食道癌、胃癌、大腸癌、膵臓癌、胆道癌の手術不能症例に対する化学療法については、最新の治療薬を考慮したレジメンを採用して、患者さんとの話し合いにより個々の患者さんに最適な治療法を施行するように心掛けております。
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