主な疾患と診療実績
びまん性肺疾患
びまん性肺疾患は、「肺全体に広くはびこっている病気」と理解していただいてよいでしょう。レントゲン写真で両肺の広範囲にわたり異常な影が拡がる病気の総称で、感染症から腫瘍、炎症性疾患まで多彩な肺疾患を含んでいます。その中でも炎症性疾患、特に肺の間質が侵される間質性肺炎の割合が多く、症状としては咳・息切れ、時に熱などが見られますが、無症状の方も少なくありません。
肺の間質とは、肺の中の血管やリンパ管、線維などを指しますが、ここが炎症で腫れたりむくんだりするのが間質性肺炎で、肺の収縮力や酸素吸収力が弱くなってしまいます。その結果、酸欠状態になりやすくなり、運動時に息切れが出るようになります。病気が進行すれば、咳に加えて息切れがひどくなり、時には生命にかかわる状態にまで悪化することがあります。基本的には緩徐に進行する病気ですが、感冒(ウイルス感染)などを契機として急激に病状が悪化する場合があり、これを急性増悪と呼んでいます。間質性肺炎の急性増悪は死亡率がとても高く、世界的にも問題視されてきています。
びまん性肺疾患の診療では、多様な疾患群のなかで一体どの病気なのかの診断を進め、診断に応じた特異的な治療を選択することが大変重要だといえます。
診療実績
間質性肺炎(09年度43名)などのびまん性肺疾患に対して、PET、気管支肺胞洗浄、経気管支あるいは外科的肺生検を実施し、正確な診断とそれに応じた適切な治療を実践しています。ARDS(成人呼吸窮迫症候群)や、間質性肺炎の急性増悪には、ステロイドパルス療法など従来の治療に加え、血液浄化療法(PMX-DHP療法)などの最新の治療法を取り入れ、良好な成績が得られています。
