国立国際医療センター呼吸器外科での1993年―2003年の手術数を示します。

手術総数は1407件。疾患別うちわけは原発性肺癌519件(治癒切除から生検まで全て含みます)と一番多く、以下気胸(嚢胞性肺疾患を含めます)、炎症性肺疾患(結核、非定型抗酸菌症、アスペルギルス症などが含まれます)、膿胸、縦隔腫瘍、転移性肺癌と続きます。「その他」には呼吸器内科疾患の胸腔鏡生検や、縦隔鏡生検、胸部外傷など、じつにさまざまな手術がおこなわれています。
下図は肺癌(原発性、転移性含め)の手術、特に治療目的の肺切除術件数の年次推移を示しています。95年以降はほぼ安定して年間50件前後の原発性肺癌切除術が行われています。最近数年は若干の上昇傾向がみられます。


次に当センターでの原発性肺癌治癒切除の術後生存分析結果を示します。 1993年-2001年に手術が行われた349人の患者様を術後の病理病期で分類し、5年生存率を算出しています。 図のように IA 90%、IB 57%、IIA 62%、IIB 60%、IIIA 39%、IIIB 34%、IV 10%でした。

下図は当センター呼吸器外科の前身である旧国立療養所中野病院時代(1997年―1993年)の589人のデータをあわせて、計938人とした累積5年生存率のグラフを示しています。このデータが我々のグループにおけるトータルの成績と考えています。
下図は79年から93年の中野病院時代の589人(病期は問わず)と国立国際医療センターになってから(93年から01年)の349人の比較を示しています。肺癌切除例のトータルの5年生存率は50%から60%に上昇していることがわかります。手術対象層の変化(より早期の方の割合が増加していると考えられること)、手術そのものの進歩、術前術後あるいは再発後の補助療法(放射線、化学療法)の進歩などによるものと考えられています。
