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主な疾患の入院手術数と治療実績
 2009年度(2009.4.1~2010.3.31)の手術数は957症例でした。内訳は右の一覧表に示すとおりです。

 食道癌に対しては病状のみならず年齢、合併疾患に応じて治療方針を決定しています。手術のみならず内視鏡的切除や化学療法・放射線療法、その両者の組み合わせなど必要に応じて様々な治療を行っています。手術は非開胸食道抜去術から開胸開腹による胸部食道全摘術まで行っており、術前化学療法なども併用して予後改善に努めています。食道癌の5年生存率 は、I期80%、II期55%、III期38%、IV期15%でした。

 胃癌に対しても、病状に応じて内視鏡による粘膜切除から開腹による胃切除まで行なっています 。また患者さんごとに根治性を損なわずQOL(生活の質)を考慮した術式を選択しています。腹腔鏡補助下幽門側胃切除術・幽門保存胃切除術も実績を重ねてまいりました。外科で治療した胃癌の5年生存率は、I期99.0%、II期73.2%、III期45.4%、IV期16.3%でした。

 直腸癌は、(超)低位前方切除により、自然肛門を残すよう努めています。同時に自律神経の部分的に残すことにより排尿機能を保つよう努めています。また、腹腔鏡手術も積極的に取り入れています。結腸癌で肉眼的に腫瘍が取りきれた症例の5年生存率は0~I期95%、II期85%、IIIa期75%、 IIIb期60%、IV期30%でした。下部進行直腸癌の治癒切除後の局所再発例は10%以下でした。術後には定期的な 血液検査、超音波検査、CT、内視鏡検査を行い、肝転移・肺転移や新たな大腸癌の発見に努め、治癒可能な症例では積極的な切除を行なっています。切除不能例に対してはFOLFOX, FOLFIRI、分子標的治療薬などすべての薬物療法に対応可能です。

 肝細胞癌切除例153例の5年生存率はI期81.5%、II期49.2%、III期30.0%、IV期22.5%でした。転移性肝癌(主に大腸癌からの転移)の切除例101例の5年生存率は、38.2%で、FOLFOX治療後の切除も積極的に行っており、肝細胞癌、転移性肝癌、胆管癌などでは、術前門脈塞栓療法を併用し、可能な限り切除に努めています。肝内~肝門部胆管癌切除例21例の5年生存率は 17.8%でした。胆石症に関しては腹腔鏡を用いた手術が中心となっており、胆石例の約80%が腹腔鏡下で行われています。胆道癌の5年生存率は、胆嚢癌切除例55例中23.5%、肝外胆管癌切除例27例中31.2%、乳頭部癌切除例21例中30%でした。過去の膵癌切除例44例中5年生存率は11%です。(生存率は胃癌以外は2004年までのデータです。また、消化器科で行なった内視鏡による摘出EMR, EDS症例は含まれておりません。)

 乳癌の診療は新宿区の一次検診から進行再発乳癌の集学的治療まで幅広く行なっております。マンモグラフィー・超音波による乳癌の診断、術前化学療法、最新の薬物治療、外来化学療法、入院での化学療法、放射線療法、ラジオアイソトープ併用センチネルリンパ節生検、乳房温存術などほとんどのケースに対応可能です。

 鼡径ヘルニアに対しては、2cmから3cmの小切開にて腹膜前腔にメッシュを留置するKugel法とDirect kugel法を基本手技としています。これまで術後一年以上の経過観察が可能であった症例では、入院日数24時間以内の500例の検討では平均手術時間30分、合併症は0.8%(4例)に再発と、2%(10例)の術後漿液腫(元ヘルニア嚢の存在していた部分に生理的な水が貯まること)と良好な成績です。麻酔は麻酔専門医による硬膜外麻酔方法のため手術早期より歩行が可能です。またこの内40%近い方はASA2又は3という麻酔リスクスコア高値の併存症を持った方々でした。このようにご高齢、いろいろな併存症をお持ちの方でも侵襲の少ない手術を行っています。また腹壁ヘルニアに対しては、腹腔鏡下でのヘルニア修復術を行い、侵襲の少ない手術が可能です。

2009年度の主な手術数
食道手術11
胃手術80
十二指腸手術7
小腸手術16
腸閉塞手術37
結腸手術100
直腸手術60
腹膜偽粘液腫2
虫垂手術70
肝手術32
胆嚢胆管手術93
膵手術18
脾手術2
副腎手術1
開腹ドレナージ8
その他の開腹術54
肛門手術45
乳房手術94
甲状腺手術2
上皮小体手術0
鼠径ヘルニア手術132
その他ヘルニア17
その他の小手術77

(以下再掲)
腹腔鏡手術
30
十二指腸2
結腸29
直腸16
虫垂35
小腸1
胆嚢胆管56
肝臓2
膵臓1
2
副腎1
腸閉塞8
腹壁瘢痕ヘルニア1
尿膜管遺残1
リンパ節生検3
審査腹腔鏡2

乳癌
乳癌センチネルリンパ節
生検46
国立
国際医療研究センター外科
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更新日:2011年2月17日