臨床研究に関する倫理指針 > 指針関連Q&A
| Q1. | (1)次については、疫学指針の対象外となっているが、これらは臨床指針の適用範囲に含まれるのか。 @ 介入研究(手術・投薬等の医療行為を伴うもの) A一医療機関内での症例報告 (2)他の法令および指針の適用範囲に含まれる研究とは何をさすのか。 |
| A1. | (1) @については原則として本指針の適用範囲に含まれる。Aは疫学指針の「2 適用範囲」の「適用に関する細則」において示された「特定の患者の治療を前提とせずに、ある疾病の治療方法等を検討するため、研究者等が所属する医療機関内の当該疾病を有する患者のカルテ等診療情報を収集・集計し、院内又は院外に結果報告する行為」に該当するのであれば、これについては本指針の適用範囲外と考えられる。 (2) 「他の法令および指針の適用範囲に含まれる研究」とは薬事法、疫学研究に関する倫理指針、ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針等の臨床研究の実施に係る法令・指針の適用範囲に含まれる研究を指す。 |
| 臨床指針関連部分…第1−2 | |
| Q2. | (1) 本指針はprospectiveな研究に対する指針であるのか。 (2) 臨床データなどを用いたretrospectiveな研究は、臨床指針の適用範囲に含まれるのか。 例:@過去に遡ってカルテを検索し、治療効果の判定や生存率を検討し、発表する場合 A症例報告(1症例又は少数の症例)を行う場合 |
| A2. | (1) 本指針の適用範囲は「他の法令及び指針の適用範囲に含まれる研究」を除外しており、prospectiveな研究であっても他の指針等に該当するものは適用範囲外である。 (2) 過去のデータなどに基づきretrospective(後ろ向き)に特定の人間集団の中で出現する健康に関する様々な事業の頻度及び分布並びにそれらに影響を与える要因を明らかにする研究を行う場合は、疫学研究に該当すると考えられ、本指針の適用範囲外と考えられる。 |
| 臨床指針関連部分…第1−2、他に参照すべき質問…Q1 | |
| Q3. | 過去の診療記録(カルテ等)からデータを取り論文または学術発表する場合等において患者の同意が必要か。
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| A3. | 診断及び治療のみを目的とした医療行為をretrospective(後ろ向き)に研究する場合は本指針の適用範囲外と考えられる。ただし、本事例は疫学指針の対象となる可能性があるため、疫学指針を参照されたい。なお、個人情報の取扱いについては「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン」において氏名等を消去しても特定の個人を識別できる場合には「個人情報」に該当するので、学会発表や論文掲載に当たっては患者の同意が必要であるとされていることから、同ガイドラインを参考として適切に対応する必要がある。また、行政機関個人情報保護法や独法等個人情報保護法が適用される機関等では各法に従う必要がでてくる可能性があることに留意すべきである。
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| 臨床指針関連部分…第1−2、他に参照すべき質問…Q2、Q41 | |
| Q4. | 臨床指針施行前から臨床研究を実施している場合は、本指針の適用範囲となるのか。
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| A4. | 改正前の臨床指針(以下「旧指針」という。)の施行(平成15年7月30日)前から臨床研究を実施している場合は本指針第1の2適用範囲の細則1でいう「改正前の指針施行前に着手され、現在実施中の臨床研究」となり、本指針及び旧指針は適用されないこととなるが、可能な限り、本指針に沿って適正に実施することが必要である。 |
| 臨床指針関連部分…第1−2 | |
| Q5. | 個人を特定できない人由来の材料を用いた研究は、同指針の対象外か。
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| A5. | 臨床指針の適用範囲に含まれる臨床研究とは、人を対象とするもの(個人を特定できる人由来の材料及びデータに関する研究を含む。)であるため、人由来の材料が個人を特定できないものであれば適用範囲外となる。 |
| 臨床指針関連部分…第1−3 | |
| Q6. | 「@臨床研究を実施される者」に対し、「A臨床研究を実施されることを求められた者」も被験者として定義されているが、Aの定義はBやCの「血液、組織や診療情報を提供する者」にも対応するのか(提供することを求められた者も被験者の定義に入るのか)。 |
| A6. | 血液、組織や診療情報を提供する者だけではなく、「血液、組織等や診療情報を提供することを求められた者」も「被験者」の定義に含まれる。 |
| 臨床指針関連部分…第1−3 | |
| Q7. | 「医学系研究」(1目的、3用語の定義「臨床研究」細則)、「医療の進歩のために実施される臨床研究」(2適用範囲)、「医療における...医学系研究」(3用語の定義)は、医学部のない大学では行われないため本指針は適用されないと理解してよいか。
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| A7. | 研究の手法や内容等に基づいて当該研究が適用される指針(疫学研究又は臨床研究等)について判断する必要がある。なお、研究を実施する大学の学部の種類、研究者の所属、対象者の職業や状況により指針の適応が判断されるものではない。 |
| 臨床指針関連部分…第1−3 | |
| Q8. | 臨床研究に際しては、大学病院等の登録下で実施され、各施設の名前が明記されない施設があると聞いている。本来、倫理委員会等は各施設で設置すべきものである。 臨床研究は、研究施設あるいは実施施設として各施設の名前が明記され責任を持ってあたるべきものと思うがいかがか。他施設にデータのみ提供という研究は成立するものか。 |
| A8. | 個人情報の第三者提供の観点から、共同研究において個人情報を各施設で共有する場合は、本指針第2の1 研究者等の責務(14)H細則に基づき、各施設名を明らかにする必要があると考える。また、倫理審査委員会の設置については、臨床指針においては、「臨床研究機関の長は、倫理審査委員会を設置しなければならない」とされ、例外的に、「ただし、臨床研究機関が小規模であること等により当該臨床研究機関内に倫理審査委員会を設置できない場合には、共同臨床研究機関、公益法人、学会等に設置された倫理審査委員会に審査を依頼することをもってこれに代えることができる。」とされている。なお、試料等提供機関であっても、本指針第1の3(8)でいう「臨床研究機関」に該当し、本指針に従い、臨床研究の適正な推進が図られるようにするべきである。 |
| 臨床指針関連部分…第1−3、 第2−1、 第2−2 | |
| Q9. | 海外の機関と共同で臨床研究を行う場合、倫理審査はどのように行ったらよいのか? |
| A9. | 臨床指針第1-2(2)〈細則〉2.を参照のこと。 |
| 臨床指針関連部分…第1−2 | |
| Q10. | 看護研究の対象が未成年や精神障害者の場合、インフォームド・コンセントはどのような点に配慮して取得すべきか? |
| A10. | 臨床指針第4-2の細則を参照のこと。 |
| 臨床指針関連部分…第4−2 | |
| Q11. | 輸血患者の副作用(肝炎,同種免疫感作)について研究しており、輸血の、過去には知られていなかった副作用などについても比較したいと考えている。そこで、保存してある10〜20年前の検体を測定するにあたって、患者(あるいは家族)から同意を得ないといけないのか。 |
| A11. | まず、Q1、Q2及びQ3を参照の上、本指針に該当するかを判断されたい。なお、個人情報の取扱いについては「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン」において氏名等を消去しても特定の個人を識別できる場合には「個人情報」に該当するので、学会発表や論文掲載に当たっては患者の同意が必要であるとされていることから、同ガイドラインを参考として適切に対応する必要がある。また、行政機関個人情報保護法や独法等個人情報保護法が適用される機関等では各法に従う必要がでてくる可能性があることに留意すべきである。 また、本指針においては人を対象とする(個人を特定できる人由来の材料及びデータに関する研究を含む。)臨床研究を適用範囲としているため、本事例において研究対象としている「検体」が人由来の材料が個人を特定できないものであれば、本指針の適用範囲外となる(Q5参照)。 |
| 臨床指針関連部分…第1−2、他に参照すべき質問…Q1、Q2、Q3、Q5、Q41 | |
| Q12. | ○○県健康政策課主導にて行われている生活習慣改善効果判定システム構築事業(生活習慣改善の効果検証・評価のため、健康障害半減モデル市町村において、生活習慣の改善が必要で、当事業の協力の同意が得られた対象者の指導帳票類を市町村から収集し、指導前後の検査データ、生活習慣チェック等を把握)が、臨床研究に該当するか、否か? 当事業は保健サービスの効果測定事業としていきたいと考えている。 臨床研究に該当する場合、すでに関係者への事業実施説明会を終了し、事業がすすんでいるがこれから倫理審査会を設置すべきか? |
| A12. | 疫学指針「13 用語の定義」(1)細則で示された「市町村、都道府県、保健所等が地域において行う保健事業や、産業保健又は学校保健の分野において産業医又は学校医が法令に基づくその業務の範囲内で行う調査、脳卒中情報システム事業やいわゆるがん登録事業等」は本指針の適用範囲外と考えている。 |
| 臨床指針関連部分…第1−2、他に参照すべき質問…Q2 | |
| Q13. | 事業所の産業医が従業員の健康管理のために検診(胃、子宮、肺、乳、大腸の各がん検診)の結果、がんであった者に対し、治療内容、病巣部位、病期等の疫学調査を、精度管理を目的として行う場合、「臨床研究に関する倫理指針」との関係はどのように整理できるか。 |
| A13. | 疫学指針「13 用語の定義」(1)の細則で示された「所属する機関が保有する、診療記録など人の健康に関する情報を縦覧し知見を得る行為」に該当すると考えられるが、これについては本指針の適用範囲外と考えている。 |
| 臨床指針関連部分…第1−2、他に参照すべき質問…Q2 | |
| Q14. | 入院患者に対するアンケート調査、病院に勤務する看護師の意識調査、保健所の保健師に対する意識調査、看護学生に対する教育研究等については、倫理審査委員会に諮る必要があるか。 |
| A14. | 研究内容によっては疫学研究に該当する可能性も考えられるので、まず疫学指針を参照されたい。当該臨床研究の内容が疫学指針の適用範囲外であって、かつ「医療の進歩のために実施される医学系研究」である場合には、本指針の適用範囲に含まれることとなる。
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| 臨床指針関連部分…第1−3、他に参照すべき質問…Q7 | |
| Q15. | 他の医療施設・大学の倫理委員会ですでに承認された臨床研究について、当医療機関においても、共同臨床研究機関としてこの臨床研究を行いたいが、倫理審査委員会に諮る必要があるか? |
| A15. | 貴院が、本指針でいう「共同臨床研究機関」となる場合には、「共同臨床研究機関」であっても、臨床研究機関として、同指針に従い、臨床研究の適正な推進が図られるようにするべきである。臨床指針においては、「臨床研究機関の長は、倫理審査委員会を設置しなければならない」とされ、例外的に、「ただし、臨床研究機関が小規模であること等により当該臨床研究機関内に倫理審査委員会を設置できない場合には、共同臨床研究機関、公益法人、学会等に設置された倫理審査委員会に審査を依頼することをもってこれに代えることができる。」とされている。
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| 臨床指針関連部分…第2−2、他に参照すべき質問…Q8 | |
| Q16. | 「標準的な事後検証」に従った県の「傷病者情報連絡表」、および独自の「心肺停止患者記録・調査票」を用いて、救急隊および収容医療機関の検証を行っている。さらに、検証のため収集した400項目弱のデータを有効利用するため、データベースに集積、分析した後、救急医学会や消防の研究会等で発表したいと考えている。これは、 1.倫理指針に従うべき臨床研究に入るのか。 2.入る場合、事後検証のためのデータ収集のみでも、全例にインフォームドコンセントを行い承諾書を得なければならないのか。承諾書の取れない症例は、事後検証しなくて良いのか。 3.入らない場合は、通常の消防統計データ収集と同一と考え承諾書も不要か、個々の症例報告をする場合のみ(当然、個人の特定はできない範囲での発表)承諾書が必要か、事後検証全例(=心肺停止全例)に承諾書が必要か。 4.承諾書が必要とすれば、収容医療機関の負担を少なくするよう考案した、当分科会の承諾書でよいか。 |
| A16. | 本事例については、疫学研究に含まれると考えられ、疫学指針の対象、例えば、「保健事業により得られた検診データ又は生体資料を用いて、特定の疾病の予防方法、疾病の地域特性等を調査する研究(保健事業として行われるものを除く。)」であれば、疫学指針で要求されている手続きを履行した上で研究を実施することが必要である。 なお、本事例が疫学指針「13 用語の定義」(1)細則で適用範囲外として示された「市町村、都道府県、保健所等が地域において行う保健事業や、産業保健又は学校保健の分野において産業医又は学校医が法令に基づく業務の範囲内で行う調査、脳卒中情報システム事業やいわゆるがん登録事業等」である場合には、本指針においても適用範囲外と考えている。 |
| 臨床指針関連部分…第1−2 | |
| Q17. | 試料や病理標本(通常は破棄してしまう試料を含む)を用いた研究において、被験者にどこまで説明する必要があるか。当初の研究に対する同意を得ていても、異なる研究に利用する場合にはその都度同意を取り直さなくてはならないのか。 |
| A17. | Q2を参照の上、当該研究が臨床指針の適用範囲に含まれるものであるかどうかを確認し、本指針の適用範囲に含まれる場合には、被験者の同意を得た研究内容と異なるものに対して試料を用いる際、新たに同意を取り直す必要がある。なお、対象とする試料が個人を特定できないものであればこうした措置は不要となる。 |
| 臨床指針関連部分…第1−2、第2−1他に参照すべき質問…Q2 | |
| Q18. | 我々が行った冠動脈インターベンション治療の解析を解析専門の会社に委託することを考えている。その結果は単施設臨床研究データとして使用する。この解析専門会社への委託において病院側として行わなくてはならないことはあるか?例えば倫理委員会を通す必要があるか?病院長の承諾のみでいいのか?患者さんデータの保護のためには病院の患者IDとは異なる検査IDのみ使用する。 |
| A18. | Q2を参照し、臨床指針の対象となる場合においては、解析専門会社への委託を含む研究計画の策定、倫理審査委員会による審査等の手続きを履行する必要がある。また、委託を行う場合の個人情報の取扱いに関する事項はQ44を参照のこと。 |
| 臨床指針関連部分…第1−2、第1−3、第2−1他に参照すべき質問…Q2、Q44 | |
| Q19. | 看護学校で臨床研究を行う場合すべての看護学校で各々倫理審査委員会を設置する必要があるか? |
| A19. | 臨床指針においては、「臨床研究機関の長は、倫理審査委員会を設置しなければならない」とされ、原則各機関において倫理審査委員会を設置する必要がある。例外的に、「ただし、臨床研究機関が小規模であること等により当該臨床研究機関内に倫理審査委員会を設置できない場合には、共同臨床研究機関、公益法人、学会等に設置された倫理審査委員会に審査を依頼することをもってこれに代えることができる。」とされている。なお、看護学校の本体施設である大学や附属病院等と臨床研究機関の長が同一人物である場合には、当該臨床研究機関の長により設置された倫理審査委員会に諮っていただければ問題ないと考える。
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| 臨床指針関連部分…第2−2、他に参照すべき質問…Q8 | |
| Q20. | 倫理指針の「第1ー2 適用範囲」で指針の対象としないものとして、「1 診断及び治療のみを目的とした医療行為」とあるが、どういうケースを指すのか。 |
| A20. | 患者に対して行われている通常の診療行為を指す。この規定は「患者本人の診断、治療のみを目的とした医療行為」を「医学系研究」とするならば、医療行為はすべて医学系研究に含まれることになってしまい、医療行為と医学系研究を区別することができなくなるため加えられたものである。 |
| 臨床指針関連部分…第1−2 | |
| Q21. | 臨床研究に関する倫理指針の英文作成の予定はあるか。 |
| A21. | 既に作成されており、本ホームページで参照可能である。 |
| 臨床指針関連部分…臨床指針(英訳) | |
| Q22. | 臨床研究に関する倫理指針 の「第2.研究者等の責務等」にある「1.研究者の責務等、(10)」において「臨床研究機関の長に対し、重篤な有害事象その他の臨床研究の適正性及び信頼性を確保するための調査に必要な情報」と記載されているが、「必要な情報」とは一体どのようなものか?細則には、学会発表、論文発表等の情報について、臨床研究機関の長に対して報告することが望ましいとされている。当施設では、治験に係る標準業務手順書において、「重大な新たな安全性に関する情報の入手」を定めているが、臨床研究についても同様の基準を定めるべきか? |
| A22. | 研究責任者は、臨床研究の実施又は継続の適否等の判断に影響を及ぼす可能性のある「危険の予測」や「安全性の確保」に必要な情報を把握しておくとともに、当該情報を速やかに臨床研究機関の長に対して報告することが重要である。また、「臨床研究の適正性及び信頼性を確保するための調査に必要な情報」には、治験でいうモニタリングや監査に必要な情報も含まれると考えられる。 必要な情報を収集するにあたっては、細則にも記載があるが、国内外における学会発表、論文発表等の情報について把握しておくことが考えられる。 なお、臨床研究によっては、治験と同様、手順書に従って「重大な新たな安全性に関する情報の入手」を行う必要性が高い場合があると思われるが、その基準を定めるか否かについては、各臨床研究機関において、個々に判断すべきであると考える。 |
| 臨床指針関連部分…第2−1 | |
| Q23. | 製薬企業が自主的に実施する使用成績調査、特別調査は、臨床研究に関する倫理指針に従い、実施する必要があるか? |
| A23. | 薬事法に規定された使用成績調査、特別調査を実施する場合は、臨床指針の「2.適用範囲」中「A他の法令及び指針の適用範囲に含まれる研究」に該当するため、同指針の適用範囲外となる。なお、使用成績調査、特別調査については、薬事法に基づく「医薬品の市販後調査の基準(GPMSP)」に従って実施する必要がある。 (平成17年4月1日薬事法改正に伴い、GPMSPはGVP及びGPSPに改められ、「市販後臨床試験」、「使用成績調査」等の名称は変更) |
| 臨床指針関連部分…第1−2 | |
| Q24. | 院内製剤を治験薬とした医師主導治験の実施は、実際可能か? |
| A24. | 薬事法に関する質問であり、臨床指針の適用範囲外である。薬事法の当該資料を参照されたい。 |
| 臨床指針関連部分…第1−2 | |
| Q25. | 医師主導治験では、これまでの治験依頼者(製薬企業)の役割を、自ら治験を実施する者(治験責任医師)が果たさなければならない。そのため、これまで、治験依頼者と実施医療機関との間で契約を締結していた内容と同様、治験責任医師と実施医療機関の長との間で契約を締結する必要があるのか? |
| A25. | 薬事法に関する質問であり、臨床指針の適用範囲外である。薬事法の当該資料を参照されたい。 |
| 臨床指針関連部分…第1−2 | |
| Q26. | 医療における検査に利用する目的で非接触の内部検査装置の開発を臨床指針施行前から行っている。 このような装置の開発は、臨床指針に規定する、「臨床研究」に該当するのか。 仮に「臨床研究」に該当するとしても、適用範囲に関する細則1に記載されているように、「指針施行前に着手され、現在実施中の臨床研究」として、適用対象外となるという理解でよいか。 |
| A26. | 内部検査装置等の機器の開発自体については、「臨床研究」には該当しない。 しかし、当該機器が医療における検査で利用できるか否かを検証するために、人を対象とした臨床研究を行う場合には、被験者を使った医療行為(診断)を伴うものとみなされるため、臨床研究に該当すると考えられる。 なお、臨床指針施行前から行われている臨床研究については、Q4を参照されたい。 |
| 臨床指針関連部分…第1−3、他に参照すべき質問…Q4 | |
| Q27. | 美容を目的とする新しい治療法を自費で実施する場合も臨床研究に含まれるか。 |
| A27. | 美容を目的とする新しい治療法の実施が「患者の生活の質の向上を目的として実施される医学系研究」の一環としての研究的要素があれば「臨床研究」となる。自費であるか保険診療かによる違いはない。なお、「診断及び治療のみを目的とした医療行為」は臨床指針の適用範囲外と定められているが、生理的な老化現象に対する医療行為が疾病の予防・治療に当たるか否かについては、個別に検討を要すると思われる。 |
| 臨床指針関連部分…第1−3 | |
| Q28. | 指針中でいう「補償」は、将来対象者に不利益が生じた場合の「補償」を意味するのか。それとも、不利益を生じる可能性、実務上の対象者の負担などを見込んで事前に支払われる「補償」を含むものか。指針は、臨床研究における支払いが狭い意味でのcompensation以上のpaymentを明示することを含意した内容と考えてよいか。 |
| A28. | 臨床指針において規定されている「補償」とは、臨床研究の実施により被験者が当該臨床研究で不利益になる有害事象が生じた場合に、研究者側に過失がなくとも健康被害に係る医療費その他の費用を研究者側が支払うものを指す。なお、臨床研究について、承認済み又は治験中の医薬品等に関する補償のようなシステムが構築されていない場合には、各医療機関における補償に関する規程等に基づいて行うことが考えられる。 |
| 臨床指針関連部分…第4<細則>,第4−1(第2−1も参照) | |
| Q29. | (1)臨床研究全て倫理審査委員会の審議が必要か否か (2) 平成9年よりみなおされたGCPによる臨床試験(治験)時の治験審査委員会を倫理審査委員会とし、臨床試験の審査も含めてよいか否か |
| A29. | (1)本指針の適用範囲となる臨床研究は、本指針に従い全て倫理審査委員会で審議されるべきである。しかしながら、臨床研究には極めて多様な形態があることに配慮し、本指針においては、基本的な原則を示すにとどめており、研究責任者が臨床研究計画を立案し、その適否について倫理審査委員会が判断するに当たっては、この原則を踏まえつつ、個々の臨床研究計画の内容等に応じて適切に行うことが求められる。 (2) 本指針第2の2(2)の細則にあるとおり、臨床研究機関に既に設置されている類似の委員会を同指針に規定されている倫理審査委員会に再編成することで対応可能であり、その名称の如何は問わない。 |
| 臨床指針関連部分…第2−2、(第1−2も参照) | |
| Q30. | 本学の医の倫理については、医学系・薬学系教官から組織される医学薬学研究部と附属病院、研究センター等に共通の倫理委員会を設置し、その倫理委員会の下に4つの分科会(ヒトES、疫学、ヒトゲノム、先進医療)を置き、機関の長を医学薬学研究部長に指名している。なお、治験委員会は、病院長の下に設置している。 (1) 臨床研究に関する倫理指針にいう臨床研究機関の長を医学薬学研究部長に指名できるのか? (2) 承認を受けた研究計画の軽微な変更等の場合に限った迅速審査制度を設けてよいか? |
| A30. | (1)
臨床指針、第2の1(5)の細則において例示しているように、臨床研究機関の長とは、必ずしも組織全体の長である必要はなく、臨床研究を行う者が所属する部門(所属部門が複数ある場合は、その複数部門)を統括する立場にある長であれば問題はないと考える。 よって、医学薬学研究部長が貴学組織内において研究者が所属する付属病院、研究センター等の部門を統括する立場にある場合は、臨床研究機関の長であると考える。 (2) 本指針において倫理審査委員会については、遵守すべき基本的な事項を規定しているものであり、倫理委員会の運営や審査における具体的な手続等は各臨床研究機関において定める必要がある。 |
| 臨床指針関連部分…第2−1、他に参照すべき質問…Q29 | |
| Q31. | 臨床研究に関する倫理指針、第2の1(5)の細則において、 2 .「臨床研究機関」の長とは、例えば、以下のとおりである。 ・病院の場合は、病院長 ・保健所の場合は、保健所長 ・企業等の研究所の場合は、研究所長 とあるが、医科大学においては、「臨床研究機関」の長を「学長」としても差し支えないか? |
| A31. | 臨床研究機関の長とは、必ずしも組織全体の長である必要はなく、臨床研究を行う者が所属する部門(所属部門が複数ある場合は、その複数部門)を統括する立場にある長であれば問題はないと考える。 |
| 臨床指針関連部分…第2−1、他に参照すべき質問…Q30 | |
| Q32. | 臨床指針の第3倫理審査委員会の<細則>3.に「臨床研究機関の長など審査対象となる臨床研究に携わる者は、当該研究に関する審議又は採決に参加してはならない。」とあるが、その中の「臨床研究機関の長など」について、 (1)具体的に誰を指すのか?(開設者・理事・院長であるのか。) (2)審査対象となる臨床研究に携わらなければ、当該研究に関する審議又は採決に参加してもよいということか。 |
| A32. | (1) 臨床研究機関の長(以下「長」という。)とは具体的に誰を指すのかについての質問と思われるため、これについてはQ30を参照されたい。 (2) 長が審査対象となる臨床研究に携わらないことがあり得るのではないかとの質問と思われるが、長とは臨床研究の実施許可等を与える等すべての臨床研究に携わる者であるため、原則として、当該研究に関する審議又は採決に参加することはできない。ただし、細則に記述されているとおり、長が倫理審査委員会の求めに応じて、会議に出席し、説明することはできる。 |
| 臨床指針関連部分…第3(2)<細則>、他に参照すべき質問…Q30 | |
| Q33. | (1)指針の対象となる臨床研究はすべて倫理審査委員会に諮った上で許可されるべきか?臨床研究施設の長の判断のみで許可しても良い場合があるか? (2)研究者の判断により、施設長の許可を得ずに臨床研究を行うことは可能か? |
| A33. | (1)については、Q29を参照のこと (2)については、第2の1「研究者の責務等」において、「研究責任者は、臨床研究を実施または継続するに当たり、臨床研究機関の長の許可を受けなければならない」としている。 |
| 臨床指針関連部分…第1−2、他に参照すべき質問…Q29 | |
| Q34. | 下記の試験と「本倫理指針」の関連について回答をいただきたい。ヒトに食品を投与する当該試験は、臨床研究に該当するか。仮に臨床研究に該当した場合、「委託先のIRBの承認が得られていれば社内IRBの開催(承認)は不要」とする解釈は正しいか。 実施予定試験の概要 (1) 企業の研究所が、大学に委託して、食品のヒト投与試験を実施しようとしている。 (2) 試験は、健康人にアミノ酸飲料を投与し、運動負荷をかけたときの発汗量等を測定しデータをとる内容となる。 (3) 研究所は、委託先の倫理審査委員会(IRB)の承認が得られれば、社内IRBの承認は必要ないとの見解を採っている。 |
| A34. | 一般的には、疫学指針の対象と考えられ、臨床指針の適用範囲外である。なお、疫学研究に関する倫理指針においては、疫学研究とは「明確に特定された人間集団の中で出現する健康に関する様々な事象の頻度及び分布並びにそれらに影響を与える要因を明らかにする科学研究をいう」とされており、集団を構成する人数については個々の機関で判断することとなる。 |
| 臨床指針関連部分…第1−2 | |
| Q35. | 「臨床研究に関する倫理指針」の中の、<細則>の解釈について教えてほしい。 具体的には、第1基本的な考え方 3用語の定義 <細則>として、「代表的な診療情報には、患者ごとに記録された診療録等が考えられるが、この指針における診療情報となるか否かは具体的な状況に応じて個別に判断することとなる。」となっている。この<細則>の「・・・具体的な状況に応じて・・・」とは、例えば、どのような状況であれば、どう個別に判断することなのか、その具体例を示してほしい。 |
| A35. | 本質疑等に提出される具体的質問に応じて、回答が集積されると考えている。 |
| 臨床指針関連部分…第1−3 | |
| Q36. | 企業での診断薬の研究において、外部の医療機関から患者の血清の提供を受けて臨床研究を実施したいと考えている。 被験者からのインフォームド・コンセントを受ける際に、「当該臨床研究の成果により特許権等が生み出される可能性があること及び特許権等が生み出された場合の帰属先」に関して、特許が生み出される可能性が全く無い場合においても、インフォームド・コンセントの文書にこの旨を記入しなければならないのか。 全く特許出願の可能性が無いにもかかわらず、特許権に関して文書に明記するのはいかがなものかと考える。すなわち、インフォームド・コンセントを取る際には、特許の可能性の有無にかかわらず、特許権に関しては文書に明記しなければいけないのか。 |
| A36. | 第4 インフォームド・コンセント冒頭細則において「被験者又は代諾者等に対する説明事項は、一般的に以下のとおりとするが、臨床研究の内容に応じて変更できる。」とされているとおり、本細則で示した事項を全て網羅することを求めるものではなく、臨床研究の内容に応じた必要な事項をインフォームド・コンセントの文書に示すことを求めているものである。特許が生み出される可能性が全く無い場合においては、特許出願の可能性が無い計画である旨を明記するなどの方法が考えられる。 |
| 臨床指針関連部分…第4<細則> | |
| Q37. |
臨床研究の実施に際し、私企業から研究資金や報酬の提供を受けることについて、本指針においてはどのように解しているのか。
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| A37. |
研究資金等の提供を受けることにより発生しうる研究者の利害の衝突等により、研究の本質が歪められるようなことがあってはならないことはもちろんである。
一方、基礎レベルにとどまっている研究成果を臨床に応用する機会を促進し、国民の保健医療水準の向上に貢献しうる医薬品等として上市されるためには、いわゆる治験をはじめとする商業活動の一環としての研究を経ねばならず、一律に利害関係のある企業と関わりをもつ研究を禁止することが医薬品等の開発を阻害することも考えられる。 したがって、こうした利害の衝突については、一律に禁止するべきではなく、それぞれの研究を取り巻く状況等に応じ個々に判断することが適当であることから、研究計画書及び被験者に対するインフォームド・コンセントに記載すべき事項として、「当該臨床研究に係る資金源、起こりうる利害の衝突及び研究者等の関連組織との関わり」を挙げ、倫理委員会や被験者自身がこうした利害の衝突について判断できるようにしているところである。 |
| 臨床指針関連部分…第2−1(2)<細則> 第4<細則> | |
| Q38. |
臨床研究計画書に記載すべき事項及び被験者等に対する説明事項として、「当該臨床研究に係る資金源、起こりうる利害の衝突及び研究者等の関連組織との関わり」とあるが、具体的に何を指すのか。
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| A38. |
利害の衝突注) とは、研究者等が研究の実施や報告の際に、金銭的な利益やそれ以外の個人的な利益のためにその専門的な判断を曲げてしまう(もしくは曲げたと判断される)ような状況を示す。
この利害の衝突は、金銭的な利害の衝突とそれ以外の利害の衝突に分類できる。 金銭的な利害の衝突とは、研究者等が資金提供や研究依頼のあった者・団体(政府、財団、企業等)から、臨床研究に係る資金源の他に機器や消耗品等の提供を受けること、実施料を受け取ること、その株式を所有(未公開株やストックオプションを含む)すること、特許権を共有・譲渡されること、講演料や著述料の支払いを受けていること等である。 それ以外の利害の衝突とは、研究者等が資金提供や研究依頼のあった者・団体との間に顧問等の非常勤を含む雇用関係があることや、親族や師弟関係等の個人的関係があることなど、研究者等の関連組織との関わりについての問題などが考えられる。 これらの事項についてどの範囲まで記載すべきかについては、研究者のおかれた立場、その所属団体の公的な性格の度合い等により様々なケースが考えられるため、倫理審査委員会で判断する必要がある。そのため、あらかじめ想定されうる事項については、その基準を各倫理審査委員会で決定しておくことが望ましいが、上記の様な利害の衝突の中でも、明示的に確認することが出来る@資金源等の金銭上の利害の衝突A研究者等の関連組織との関わりについては少なくとも記載するべきである。 注)ヘルシンキ宣言における”Conflicts of Interest”を邦訳したものである。 (参考) 1.NIHの臨床研究実施者に関する金銭上の開示基準 NIHにおいては、金銭的な利益のうち、特に顕著なものを以下のように定義し、必ず開示するように定めている。 顕著な金銭的な利益とは、給料や他のサービスに対する対価(顧問料や報奨金など)、権利所有に係る利益(株式、ストックオプションや他の事業所有権など)、知的財産権(特許、著作権、それらの使用料等)等を含む金銭的価値を持つ全てを指す。 例外として、以下の6項目がある。 A. 申請者が属す機関からの給料、特許権等の使用料、報酬 B. the Small Business Innovation Research Program や Small Business Technology Transfer Program の申請者である機関である場合において、その機関の事業所有権 C. 公的機関やNPOの出資によるセミナー、講演、教育による収入 D. 公的機関やNPOの諮問委員会や調査委員会の業務に対する収入 E. 研究実施者、その配偶者及びその扶養している子供の権利所有に係る利益が下記の二つを満たしている場合:市場価格等を考慮して決定された価値が1万ドルを超えないこと。権利所有分が1企業当たり5%を超えないこと。 F. 研究実施者、その配偶者及びその扶養している子供の給料、特許権等の使用料、報酬の予想される合計額が12ヶ月で1万ドルを超えない場合 NSF Grant Policy Manual (NSF 02-151), Conflict of Interest Policies, Chapter V, 510の一部を抄訳した。 (掲載アドレス)http://www.nsf.gov/pubs/2002/nsf02151/gpm5.htm#510 2.FDAの臨床試験実施者に関する金銭上の開示基準 FDAにおいては、金銭的な利益として以下のように定義し、必ず開示するように定めている。 A. 報酬額 B. 研究対象となる医薬品の所有権(特許、商標、著作権、技術供与契約を含む) C. 研究に関する組織のあらゆる権利所有に係る利益(あらゆる事業所有権、ストックオプション、その他の市場価格が付けがたいあらゆる金銭的な利益) D. 5万ドル以上の価値を持つ株式上場企業の株券(研究期間及び研究終了後1年間の期間に所有しているもの) E. 他の手段による顕著な報酬(研究者の活動支援のために、当該研究の資金提供や研究依頼のあった者・団体から研究者やその所属機関に対し累積の金銭的価値が2.5万ドル以上(ただし、当該研究や他の研究の実施に係る費用を除く。)の報酬(実施中の研究に対する助成、機器による代償、顧問料や報奨金等)) Guidance Financial Disclosure by Clinical Investigatorsの一部を抄訳した。 (掲載アドレス)http://www.fda.gov/oc/guidance/financialdis.html |
| 臨床指針関連部分…第2−1(2)<細則> 第4<細則> | |
| Q39. | 行政機関及び独立行政法人等における個人情報保護については、それぞれ、「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」及び「独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律」が適用されることになっている。行政機関等において、臨床研究倫理指針に加えて参照すべきものにはどのようなものがあるか。 |
| A39. | 今回の改正(平成17年12月28日告示)では個人情報の保護に関する法律の全面施行を踏まえ、その関係箇所を改正した。しかしながら研究機関の形態によって適用される法律が異なり、行政機関及び独立行政法人等はそれぞれ、「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(以下『行政機関個人情報保護法』)」及び「独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(以下『独法等個人情報保護法』)」が適用されることとなる。このため、行政機関及び独立行政法人等に属する臨床研究機関においては以下のような点を踏まえ、本指針に加えてそれぞれに適用される法律を参照する必要がある。 ●「個人情報」に関する定義 本指針では、個人情報の定義を「(前略)他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することとなるものを含む(後略)」としているが、行政機関個人情報保護法及び独法等保護法では個人情報の定義の中に「容易に」の文言は記載されていない。 【臨床研究倫理指針】 第1の3(6)個人情報 「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。) をいう。(後略) 【行政機関個人情報保護法及び独法等個人情報保護法】 第二条 2 この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。) をいう。 ●「保有する個人情報」に関する定義 【臨床研究倫理指針】 第1の3(7)保有する個人情報 臨床研究機関に属する研究者等が実施する研究に係る個人情報であって、当該研究者等が、開示、内容の訂正、追加又は削除、利用の停止、消去及び第三者への提供の停止を行うことのできる権限を有するものをいう。 【行政機関個人情報保護法】 第二条 3 この法律において「保有個人情報」とは、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した個人情報であって、当該行政機関の職員が組織的に利用するものとして、当該行政機関が保有しているものをいう。ただし行政文書に記録されているものに限る。 【独法等個人情報保護法】 第二条 3 この法律において「保有個人情報」とは、独立行政法人等の役員又は職員が職務上作成し、又は取得した個人情報であって、当該独立行政法人等の役員又は職員が組織的に利用するものとして、当該独立行政法人等が保有しているものをいう。ただし独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律第二条第二項に規定する法人文書に記録されているものに限る。 ● 個人情報の保有の制限等 臨床研究倫理指針では個人情報の保有についての制限は規定されていない。行政機関保護法と独法等保護法では以下のように個人情報の保有について規定されている。 【行政機関個人情報保護法】 第三条 個人情報を保有するに当たっては、法令の定める所掌事務を遂行するために必要な場合に限り、かつ、その利用の目的をできる限り特定しなければならない。その特定された利用の目的の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を保有してはならない。(第3条) 【独法等個人情報保護法】行政機関個人情報保護法と同様な規定(第三条) ● 開示、訂正及び利用停止 臨床研究倫理指針では開示請求等に対する措置の決定について、手続きを定めることとなっている。 行政機関保護法・独法等保護法では、開示請求等に対する措置の決定について、期限が定められている。 (行政機関個人情報保護法・独法等個人情報保護法:第19,20,27の3,31,32,40,41条 参照) ●開示、訂正、削除等の権限を有さない情報の取扱い(事案の移送) 臨床研究倫理指針では開示、訂正、削除等の権限を有さない個人情報は保有する個人情報と定義されないため、開示、訂正、利用停止の対象外である。行政機関個人情報保護法及び独法等個人情報保護法では開示、訂正、削除等の権限を有さない保有個人情報の開示請求等を受けた時には、事案の移送等が必要になることがある。 |
| 臨床指針関連部分…前文 | |
| Q40. | 個人情報の保護に関する法律においては「大学その他の学術研究を目的とする機関若しくは団体又はそれらに属する者」が「学術研究の用に供する目的」とする場合は適用除外とされているが、企業と共同して行う研究はどの法・指針に基づいて行うべきか。 また、その場合に何をもって「共同して」というか。 |
| A40. | 臨床研究機関が企業から臨床研究を委託され、または共同で実施する場合は、「学術研究の目的に供することを目的とする研究」と見なされないため、適用除外とはならない。なお、企業においては、個人情報の保護に関する法律、本指針及び関連団体等が定めるガイドラインに従うこととなる。 また、「共同して」実施する臨床研究というのは、企業と臨床研究実施機関の間に共同研究の契約が取り交わされているものをいう。 |
| 臨床指針関連部分…第1−2 | |
| Q41. | 症例報告の個人情報の取り扱いはどのようにしたらよいか。 |
| A41. | まず、Q1、Q2及びQ3を参照の上、本指針に該当するかを判断されたい。なお、個人情報の取扱いについては「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン」において、個人情報の利用に当たっては利用目的を特定して院内掲示等による公表等を必要としていることから、同ガイドラインを参考として適切に対応する必要がある。また、行政機関個人情報保護法や独法等個人情報保護法が適用される機関等では各法に従う必要がでてくる可能性があることに留意すべきである。 |
| 臨床指針関連部分…第1−2、他に参照すべき質問…Q1、Q2、Q3 | |
| Q42. | 試料を採取した後に被験者が死亡した場合は個人情報に該当するのか。 |
| A42. | 「個人情報」とは、生存する個人に関する情報と定義しているので、死者の情報は原則として個人情報には含まれない。ただし、死者に係る情報が同時に遺族等の生存する個人の情報である場合には、当該生存する個人の個人情報となる。 また、研究者等及び法人の代表者及び行政機関の長等の事業者及び組織の代表者は死者の人としての尊厳及び遺族の感情にかんがみ、死者に係る情報についても、個人情報と同様に、情報の漏えい、滅失又はき損の防止その他の死者に係る情報の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。 |
| 臨床指針関連部分…第1−3 | |
| Q43. | 個人情報の定義に規定された、「容易に照合することができる」とはどの程度を言うのか。 |
| A43. | 具体的な状況に応じて個別に判断されるものであるが、容易に照合できると考えられる参考例は以下の通りである。 ・被験者名とデータを対応表で照合できる場合 ・医療機関を特定するだけで被験者名が特定できるような稀少疾患である場合 ・病院内で研究データを扱う場合であって、院内のカルテ番号を被験者識別番号として使用している場合 |
| 臨床指針関連部分…第1−3 | |
| Q44. | 外部データセンターや外注検査業者などの委託者に試料を送付する場合について第三者提供に該当するか。 |
| A44. | 対応表を持っていない場合、個人を特定できないためデータや試料の送付先では個人情報には該当しない。ただし、性別、生年月日、既往歴等、照合方法によっては容易に個人を特定できる場合には個人情報とみなされるが、個々については個別に判断することとなる。 研究者等が利用目的の達成に必要な範囲内において個人情報の取扱いの全部又は一部を委託する場合にあたるので、第三者提供にはあたらないが、この場合、研究責任者は個人情報の安全管理が図られるよう、委託を受けた者に必要かつ適切な監督を行わなければならない。 |
| 臨床指針関連部分…第1−3、第2−1 | |
| Q45. | 主治医と研究者が別の場合、研究者が主治医から得た試料やそれらを分析して得られた結果等が、その研究者の保有する個人情報となるのか。 |
| A45. | 研究者が主治医から得た試料やそれらを分析して得られた結果等について研究者が開示、内容の訂正、追加又は削除、利用の停止、消去及び第三者提供の停止権限を持つ場合に、その研究者の保有する個人情報となる |
| 臨床指針関連部分…第1−3 | |
| Q46. | 研究者がメモ書きとして残した資料や、協力者(CRC等)が臨床研究をサポートする際の被験者情報や被験者の状態をメモした資料等も保有する個人情報となるのか。 |
| A46. | 個人を特定する情報が含まれているのであれば、研究者や研究協力者が保有する個人情報となる。 |
| 臨床指針関連部分…第1−3 | |
| Q47. | 代諾者は開示請求できるか。 |
| A47. | 開示請求を行うのは被験者又は代理人であるため、代理人に該当しない代諾者は開示請求できない。開示先は原則として被験者となる。 |
| 臨床指針関連部分…第1−3 | |
| Q48. | 代理人は開示請求できるか。 |
| A48. | 代理人は開示請求できる。開示先は原則として被験者となる。 |
| 臨床指針関連部分…第1−3 | |
| Q49. | 多施設共同研究で、データ解析のために研究データを他施設に送付する場合は、個人情報の第三者提供に当たるのか。 |
| A49. | 他施設が共同研究施設として実施計画書に記載され、本指針第2の1(14)H細則2.ハの内容について被験者に周知されていれば、第三者提供にはあたらない。 |
| 臨床指針関連部分…第2−1 | |
| Q50. | 保有する個人情報に関して、被験者の知りうる状態におくとはどういうことか。 |
| A50. | 研究者は保有する個人情報に関する研究者や研究チームの名称、個人情報の利用目的、開示手続や苦情・問い合わせ先を同意説明文書、院内掲示、ホームページ等により被験者が知ることのできる状態にしておくか、もしくは、被験者が求めてきた時にすぐに対応できるようにしておく必要がある。 |
| 臨床指針関連部分…第2−1 | |
| Q51. | 開示に応じない場合として「業務の適正な実施に著しい支障を及ぼす場合」とはどのようなことを言うのか。 |
| A51. | 研究成果の公表前に開示を求められた場合に、研究内容に係る機密情報が漏洩する可能性がある場合等が考えられるが、このような場合でも研究の機密性に関わらない部分についてできるだけ開示するよう努めなければならない。 |
| 臨床指針関連部分…第2−1 | |
| Q52. | 開示等の求めに対し、一元的に対応できるようにするとはどういうことか。 苦情、問い合わせの処理窓口等の体制整備に努めるとはどういうことか。 |
| A52. | 開示請求先が多岐に渡って手続が煩雑になったり、全国的な多施設共同研究で窓口を一元化することにより却って被験者の負担が増すことのないような体制整備をすること。 研究グループ内で開示、苦情、相談に対応する担当者を決める、個人情報に関する窓口を臨床研究機関内に設置する等の対応をとること。 |
| 臨床指針関連部分…第2−1、 第2−3 | |
| Q53. | 本人または代諾者のインフォームド・コンセントを得ずに、提供された試料等を臨床研究に用いたり利用目的の変更を行うにはどのようにすべきか。 |
| A53. | 倫理審査委員会において以下の点を適切に判断し、承認を得ることが必要である。 ・人の生命、身体又は財産の保護のために必要であり、本人の同意を得ること困難である ・公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために必要であり、本人の同意を得ることが困難である |
| 臨床指針関連部分…第2−1 | |
| Q54. | 「個人情報を正確かつ最新の内容に保つ」と規定されているが、更新しなくてよい場合があるのか。 |
| A54. | 「利用目的の達成に必要な範囲内において」、正確かつ最新の内容に保つよう努めなければならないと規定されている。 利用目的の達成に必要な範囲外であるとして、更新しなくてよい場合の例としては、「研究が終了して、個人情報を更新する必要がない場合」などが考えられる。 |
| 臨床指針関連部分…第2−1 | |
| Q55. | A病院で長期フォローを要する試験に参加されていた患者Cが来院しないようになった。患者Cは何らかのきっかけでB病院にイベントで入院していることが分かった。試験参加のA病院の主治医はB病院に書類で患者Cの氏名、性、年齢を通知し、転帰の確認のため患者Cの情報を求めた。このケースは長期試験ではよく起こり得るケースだが、A病院の主治医が同意文書に、このような場合は氏名等をもとに転院先に調査依頼する旨記載して患者Cから同意を得ておけば、追跡調査が可能か |
| A55. | 他の組織に個人情報を伝える場合は(このケースではB病院が保有する患者Cの個人情報をA病院に伝える場合)、第三者提供に当たるため、B病院の主治医は患者Cに同意を得る必要がある。 患者Cの情報提供を求められたB病院においては、個人情報保護に関する法律(法人が独立行政法人の場合は独法等個人情報保護法、行政機関の場合は行政機関個人情報保護法)や「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン」等に基づく対応が必要となる。従って、仮にA病院で患者Cから追跡調査をする旨の同意が得られていたとしても、B病院において患者Cから第三者提供の同意を取っていない場合は、B病院は患者Cの了解なく個人情報をA病院に提供することはできない。 |
| 臨床指針関連部分…第2−1 | |
| Q56. | (1)本指針第2の1(14)B(利用目的の変更について)及び第2の1(14)H(第三者提供について)の細則において、「ロ 人の生命、身体または財産の保護のために必要がある場合であって、被験者の同意を得ることが困難であるとき」、「ハ 公衆衛生の向上又は児童の健全な育成のために特に必要がある場合であって、被験者の同意を得ることが困難であるとき」と規定されているが、「被験者の同意を得ることが困難であるとき」とはどのような時か。 (2)同細則ロ及びハに該当するかどうかについて、倫理審査委員会の審議が必要か。 (3)同細則ロ及びハに該当する場合で、倫理審査委員会の承認を得ず、かつ被験者の同意なしに個人情報の第三者提供又は利用目的の変更をして良い事例にはどのようなものがあるか。 |
| A56. | (1)「被験者の同意を得ることが困難である場合」には、被験者が意識不明または死亡したことによって同意が得られない場合と被験者本人が明示的に同意を拒否している場合がある。 (2)「被験者の同意を得ることが困難である場合」に本人又は代諾者のインフォームド・コンセントを得ずに、提供された試料等の第三者提供又は利用目的の変更を行うには、細則で規定されている条件に合致しているかどうかについて、倫理審査委員会の審議が必要である(Q53参照)。 (3)「緊急かつ生命に関わる事態であって、研究で得られた検査データ等を他の研究者に提供する場合」などが考えられる。 |
| 臨床指針関連部分…第2−1 他に参照すべき質問…Q53 | |