組織内照射法の一種ですが、放射線(エネルギーの低いγ線)を放出するヨード125(I125)を直径0.5mm、長さ4.4mmのチタン筒中に封入した小さなカプセル(小線源)を、前立腺の中に直接刺入して前立腺がんを治療する方法です。

 

前立腺がんの早期の例でこのヨード125小線源を前立腺内に、40個から100個程度刺入することにより放射線治療を行う治療法です。リニアックなどを用いる外部照射では1回の治療時間は10分程度と短いものの、全部で6週間以上の治療期間を必要とします。それに対して、小線源治療ではたった1回の刺入で全ての治療が終了します。

 

前立腺の中に挿入された小線源は、永久に前立腺に留置されたままです。その挿入された小線源から徐々に放射線が放出され、前立腺がんを根治させるのです。放射線源が前立腺内に直接存在するのですから、放射線は前立腺に限られて投与されます。外部照射と比較すると合併症の発生率が少なく、より治療効果の高い点が特徴です。

 

わが国ではヨード125による放射線治療は開始されたばかりで、その治療成績はまだ報告されていません。しかし米国ではすでに10年以上の歴史をもつ治療法であり、早期の前立腺がんでは外科的手術(前立腺全摘術)とまったく変わらない成績を示しています。より進行してしまった前立腺がんでは、ヨード125による小線源療法は不可能ですので、後述のイリジウムアフターローディングを用いた高線量率組織内照射や原体照射で治療を行います。さらに詳しい説明はここにあります。

 

ヨード125を封入したカプセル(小線源)

前立腺がんにヨード125の小線源を挿入する、放射線治療医師

前立腺の中に挿入された ヨード125小線源