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家族性大腸腺腫症患者を対象とした 大腸ポリープ積極的摘除と低用量アスピリン投与による 費用対効果について

2023年10月24日
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター
京都府公立大学法人 京都府立医科大学

研究成果のポイント

 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター(略称:NCGM)は、京都府公立大学法人京都府立医科大学と共同で、家族性大腸腺腫症の患者を対象とした直径5.0 mm以上の大腸ポリープ積極的摘除と低用量アスピリン投与による大腸がんの予防効果と費用対効果を推定し、その結果を公表しました。本研究結果は米国学術雑誌Cancer Medicineに8月30日付で公開されました。

背景・目的

 近年、一般集団を対象とした低用量アスピリン投与による大腸がん予防の費用対効果を示唆する研究は増えてきていますが、大腸がんの発症リスクが高いとされる家族性大腸腺腫症(FAP)患者において、低用量アスピリン投与の費用対効果を検討した研究は行われていませんでした。そこで、本研究チームは、家族性大腸腺腫症患者における5.0 mm以上の大腸ポリープ積極的摘除と低用量アスピリン投与を組み合わせた治療方法について、現在の家族性大腸腺腫症の診療ガイドラインにおける現行の治療方法と比較し、シミュレーションモデルの手法を用いてその大腸がん予防効果と費用対効果を検討しました。

方法

 本研究では、日本人の家族性大腸腺腫症患者の大腸がんリスクおよび死亡率を反映したシミュレーションモデルを構築し、1)大腸腺腫の治療をしなかった場合、2)直径5.0 mm以上の大腸ポリープの積極的摘除のみを行った場合、3)大腸ポリープ積極的摘除と低用量アスピリン投与(100mg/日)を組み合わせた場合、4)大腸全摘・回腸嚢肛門(管)吻合術(以下「IPAA」という。)(注1)の4つのシナリオについて、増分費用効果比(注2)に基づき、大腸がん死亡率と費用対効果を比較検討しました。

問合せ先

研究に関するお問い合せ

国立研究開発法人 国立国際医療研究センター
国際医療協力局 グローバルヘルス政策研究センター
齋藤 英子
電話:03-3202-7181
〒162-8655 東京都新宿区戸山1-21-1

報道に関するお問い合せ

国立国際医療研究センター(NCGM)企画戦略局 広報企画室
Tel:03-3202-7181
E-mail:press(at)hosp.ncgm.go.jp
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